自動車保険に加入していて、満期まで1カ月ほどのなると、ほとんどの保険会社が加入者の方へはがきが出します。
「○月○日に契約満期になります」
この通知が来たら、1カ月以内に自動車保険更新手続きをして更新しなければなりません。
ですが、中には
「まだ1カ月もあるし、とりあえず後でやっておこう」
なんて思ってたらついうっかり更新を忘れてしまった!
という場合もありますよね。
もし、自動車保険の契約期間が過ぎてしまったら、契約内容や保険の等級などはどうなるのでしょうか。
今回はそんなうっかり保険の満期を過ぎてしまった、もしくは直前になってしまった人のために「更新を忘れた時の対処法」を解説します。
もちろん更新をしっかりやっておくのが一番ですが、うっかりしてしまうことは人間だれしもあるもの。
もしそんなうっかりが起こってしまったら、この記事を参考に適切な対処をしてください。
もくじ
自動車保険の更新を忘れた!どうしたらいいの?
自動車保険の契約期間の満期が過ぎていた。
もしくはもう満期直前。
そんな時はどうなるのでしょうか。
また、どうしたらいいのでしょうか。
もし、満期直前であれば特に問題はありません。
すぐに保険会社に連絡して更新手続きを行えばOKです。
更新手続きを行えばそのまま保険は継続されますし、空白期間も発生しません。
一方で、もし、満期が過ぎていた場合。
この場合は保険会社で対応が異なるため、まずはとにかく車に乗らない。
自分の車に保険がかかっていない可能性があるからです。
無保険の可能性がゼロでない以上、絶対に運転してはいけません。
(自賠責保険があるはずなので、法律上は運転できますが…)
次に急いで保険会社に確認を取りましょう。
これで自分が現在どのような契約状態になっているかはっきりします。
満期の過ぎた保険契約の取り扱いですが、基本的にはほとんどの保険会社で以下の2通りに分かれます。
・ 特約で1か月間自動更新される
・ 契約が切れてしまう
まず、自動更新されているパターン。
実は多くの自動車保険会社は満期が過ぎてしまっても、1か月間は前年度の契約内容でそのまま契約が継続されるようになっています。
(ただしすべての保険会社でそうとは限りません)
「自動更新特約」と呼ばれます。
更新を忘れてしまった人に対する1か月間の猶予、サービスです。
例えば、3月1日に契約満期だとします。
更新手続きを忘れて3月1日の満期が来てしまったとします。
ですがこの場合は上記の特約によって4月1日までは契約が継続されていることになります。
この自動更新特約があれば、満期が3月1日で、3月15日に事故を起こしてしまっても、契約上は保険に加入している状態になるため、補償を受けることができます。
(ただし補償の前に保険料の支払いが必要になります)
ただし、これはあくまで「仮契約」のようなものです。
このままにして1年間保険がかかるわけではありません。
満期~1カ月以内、今回の例で言えば4月1日までに更新手続きを行う必要があります。
これを忘れてしまうと、4月2日には本当に保険が切れてしまうので注意しましょう。
次に契約が切れてしまうパターン。
満期日に保険が切れる会社というのはあまりありません。
ほとんどの会社には先ほど解説した自動更新特約が付いているからです。
ただ、保険の見直しなどを考えていて、「更新しない」という手続きを行っていた場合などにこちらの更新されないパターンになります。
当然この場合、保険会社との契約をやめるわけですから、1か月間の自動更新は無くなります。
1か月間の自動更新特約はあくまで継続加入(予定)者のための特約、つまりサービスです。
更新しない、つまり顧客でなくなるわけですから自動更新特約は適用されません。
更新されないケースの場合、先ほどの例でいえば、3月1日が満期だった場合、3月2日には任意保険に加入していない状態になります。
この状態で事故を起こすと、当然ながら任意保険の補償は受けられません。
早急に保険に入りなおす必要が出てきます。
等級はどうなるの?
更新を忘れてしまった場合、気になるのが「等級」。
今まで頑張って上げてきた等級は更新忘れによってどうなるのでしょうか。
また、下がってしまった等級はどうなるのでしょうか。
実は等級に関してはかなりややこしいルールになるため、パターン別に個別解説します。
満期が過ぎて1ヵ月間の自動更新特約中で同じ保険会社で更新する場合
うっかり更新を忘れてしまった。
でも、1か月間の自動更新特約中で、保険会社を変える予定の無い方。
この場合は契約更新手続きをすれば特に等級に影響はありません。
15等級の場合、通常通り来年度は1等級上がって16等級として契約が更新されます。
(事故を起こしていない場合)
このケースに関してはとにかく満期超過から1か月以内に会社に連絡して、更新手続きを済ませるだけで何の問題もありません。
満期が過ぎて1ヵ月間の自動更新中で保険会社を変える場合
ちょっとややこしくなるのが、このパターン。
現在加入中の会社の自動更新中ではある。
ただし、保険会社を来年からは乗り換えたいという場合。
この場合ですが、ほかの保険会社に移った場合は等級はリセットされます。
ほとんどの人が新規契約の「6等級」からになります。
「更新特約」というのはあくまで「現在加入中の自動車保険会社のサービス」です。
「当社のお客様だから、満期になってしまっても1ヵ月は保護しましょう」というサービスです。
他の会社に乗り換える場合、つまり他の保険会社からしたら特約は関係ないわけです。
あくまで、「新規契約者様」という扱いになります。
15等級だったとしても20等級だったとしても、リセットされ6等級からの契約になります。
ただし、後述する13か月ルールがあるため、等級の高い人は若干(本当にごくわずかです)ですが優遇された等級になります。
とはいえ、格段に等級が下がる人がほとんどです。
この方法はお勧めできません。
満期を過ぎてしまった場合で自動特約中の方は、継続して同じ保険会社に加入するようにしてください。
満期が過ぎて、1か月間の自動更新特約も過ぎた場合
この場合は完全に等級リセットです。
今までと同じ会社であっても等級はリセットされます。
(同じ会社と言っても契約は切れているため)
ただし、前期契約の実績があるということで、こちらも後述の13か月ルールが適用されます。
13か月ルールとは
先ほどからちらほら名前の出ていた13か月ルール。
「中断新規」とも呼ばれます。
これは簡単に説明すると、「少し前まで契約していた契約内容を新規契約時にも反映します」という仕組みです。
契約が切れてから「13か月以内の新規契約」に関しては、前回加入していた契約内容が反映されます。
この13カ月ルール。
優良ドライバーは大きく損をします。
7等級~20等級のドライバーだった場合は一律6F等級という、6等級の中では比較的保険料が安くなる、という微妙な等級になります。
6A~6E等級の人は1年間全契約を満了していれば6F等級から。
そうでなかったら全契約の等級を引き継ぎます。
一方、1等級~5等級までの、数年以内に事故を起こした実績のあるドライバーはその等級からのスタートになります。
3等級のドライバーは3等級からのスタートで、リセットはされません。
要はこの13カ月ルールは、事故を起こした等級の低いドライバーに対して、新規契約で安易に等級をリセットさせないようにするための仕組みです。
事故を頻繁に起こす1~5等級のドライバーが、わざと保険を更新せずに別の会社で新規契約して等級が6等級にリセットされる、という悪用を防ぐためのルールです。
もしこれがまかり通ってしまったら、他の優良ドライバーからしたら納得いきませんよね。
それを防ぐための仕組みです。
以前の契約等級 | 13カ月以内の新規契約時の等級 |
1~5等級 | 同じ等級を引き継ぐ(1等級なら1等級のまま) |
6A~6E等級 | 全契約が満期になっていれば6F等級 |
6F、もしくは7等級~20等級 | 一律6F等級 |
※前年度保険を使用していれば3等級ダウンして反映
保険の契約が切れても、切れた日から13カ月の間はどこの保険会社で契約してもこのルールが適用されます。
優良ドライバーを保護する仕組みではないため、等級が高かった優良ドライバーにとっては不利な制度です。
優良ドライバーはこういった事態になって、せっかく頑張って上げてきた等級がリセットされることが無いように、保険の更新は忘れずに行っておきたいですね。
なお、保険の契約が切れてから13カ月を過ぎると、等級の高いドライバーも等級の低いドライバーも一律完全にリセットされて6等級の新規契約になります。
契約満期を過ぎるといいことが一つもありません
保険の更新を忘れると非常にややこしくて面倒ですね。
そうならないよう、1ヵ月前に更新のはがきが来たら、すぐに更新手続きを行うことをお勧めします。
はがきが来てすぐに更新手続きを始めると実は色々とメリットがあるんです。
例えば、今回のように更新忘れによる非常に面倒な事態を避けることができますし、保険がきちんと効いているので安心して車に乗ることができますね。
そしてもう一つのメリットとしては「保険の見直し」が可能になるんです。
要するに自動車保険会社の乗り換えですね。
自動車保険の見直しをすると保険料が安くなった、という話はよく聞きますよね。
満期はその見直しのチャンスなんです。
満期のタイミングで保険会社を乗り換えたら年間で何万円も保険料が安くなった、ということが良くあります。
特に等級の低い、年齢の若いドライバーの場合、5万円~10万円下がることも珍しくありません。
満期を過ぎてしまったら等級がリセットされてしまうので、保険会社を乗り換えることができなくなります。
早めに更新手続きに入る事で、年間何万円も節約できる可能性があるんです。
せっかくの節約チャンスを逃すことなく活用したいですね。
満期が近づいたら保険会社の見積もりを取ってみる
満期1ヵ月前くらいになると、現在加入している保険会社から来年の契約料金や新プランの案内が来るはずです。
もし、あなたが保険の満期間近で、1円でも保険料の安い自動車保険会社を探しているなら、そのタイミングで、他の保険会社の見積もりも取ってみてはいかがでしょうか。
ひょっとしたら、今の会社よりも格段に保険料の安い会社が見つかるかもしれません。
手元にある現在加入中の保険会社の保険料が記載されたはがきを持って是非ほかの自動車保険会社の見積もりを取って見ましょう。
自動車保険会社の見積もりなら便利な自動車保険の一括見積サイト!
とはいえ、国内に数十社ある自動車保険全てから見積もりを取るのは非常に大変です。
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利用はもちろん完全無料。
保険会社の広告料で運営されているサイトなので加入者側には一切負担がありません。
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詳しくはこちらをどうぞ。
最後に
契約更新を忘れるとかなり面倒なことになります。
任意保険無保険になってしまう可能性もありますし、自動更新特約の1カ月を過ぎると等級もリセットされてしまいます。
良い事なんて一つもありませんので、できれば通知が来た段階ですぐに更新手続きを行っておきましょう。
早めに更新手続きに入れば、そのタイミングで保険料が安くなる可能性のある「保険会社の見直し」もできます。
保険会社を見直すことで年間何万円も保険料を下げることができるかもしれません。
もし保険料を下げたいと思ったら自動車保険の一括見積もりサイトを利用して、一番安い保険会社を探してみてください。
時間も料金もかかりません。
早めの手続きと早めの見直しで、来年の保険料を大きく下げてみませんか?