自動車保険に加入しようと思っている方。
そんな方の中で、特にソニー損保とアクサダイレクトで迷われている方が多いようです。
ソニー損保は2017年保険売上高979億円、アクサダイレクトは486億円。
国内の自動車保険売上1位と2位のシェアを誇る、自動車保険会社最大手2社です。
CMでもおなじみの会社ですね。
アクサダイレクトとソニー損保。
いったいどっちの自動車保険がいいのでしょうか?
自動車保険は会社によって契約内容や補償内容、保険料が違います。
安易に決める前にまずはしっかりと比較する必要があります。
・アクサダイレクトとソニー損保どちらに加入しようか迷っている
・自動車保険の契約内容について詳しく知りたい
・とにかく安い自動車保険が知りたい
・自分にぴったりの自動車保険が知りたい
今回はそんな方のためにこの2社を徹底比較しました。
併せて自分にぴったりの保険会社を探すヒントも解説していますので、保険に悩む全ての人にお勧めの記事となっています。
是非読んでみてください。
もくじ
自動車保険で比較が必要なのはなぜ?
保険に加入する際は「比較が大事」とよく言われますよね。
まず、なぜ自動車保険は比較が重要なのでしょうか。
これに関して、まずは保険料、数字で見てもらったほうがわかりやすいと思います。
保険というのは非常に複雑で、わかりにくいものです。
そんな保険で一番わかりやすいのはやはり保険料でしょう。
というわけで、まずは保険料を比較するために国内大手5社に同じ条件で見積もりを取ってみました。
条件は対人・対物無制限、搭乗者保険3000万円という条件です。
ほとんどの人が対人と対物は無制限で加入すると思います。
車両保険に関しては保険料が倍以上変わってくるので、入る人と入らない人がいるため両方の条件で見積もりを取りました。
保険の等級は6等級。
免許取得時の等級です。
始めて保険に入る人もいると思うので、この等級について軽く説明しておきます。
等級というのは保険会社が決めている「運転者のランク」です。
始めて保険に加入すると6等級から始まり、1年間無事故(保険を使わない)だと1等級上がって7等級になります。
最高20等級まであり、等級が上がれば上がる程「保険を使うリスクの少ない優良運転手」とみなされどの保険会社でも保険料が低くなります。
事故を起こして保険を使用すると3等級下がります。
話を戻しますね。
国内5社、対人対物無制限、等級は6等級、車両保険ありとナシで見積もりを取った年間保険料表がこちらです。
なお、参考のため、最高等級の20等級の保険料も載せておきます。
S社 | T社 | A社 | M社 | SZ社 | 備考 | |
6等級 | 66050円 | 67560円 | 72100円 | 78650円 | 92330円 | 車両保険なし |
6等級 | 148250円 | 153230円 | 174610円 | 176870円 | 199080円 | 車両保険あり |
20等級 | 53760円 | 67550円 | 77040円 | 77560円 | 81650円 | 車両保険あり |
※対人・対物無制限 搭乗者3000万円
この表を見てみると、特にS社とSZ社で同じ条件でも保険料にかなりの差があることがわかりますね。
特に車両保険を付けた条件だと、同じ補償内容でも年間5万円以上の差が出てきます。
これだけ見るとほとんどの人が保険料の安いS社に加入しようと思うでしょう。
ですが、自動車保険というのは単純に保険料の安さだけでは判断できません。
S社 | T社 | A社 | M社 | SZ社 |
運転者限定特約(本人限定) | 本人限定特約 | 運転者本人・配偶者限定特約 | 車両全損時臨時費用補償特約(5%) | 車両無過失事故に関する特約 |
新規運転免許取得者に対する自動補償特約(対人事故・対物事故) | ファミリーバイク特約 | 人身傷害補償特約 | 車両価額協定保険特約 | 他車運転特約 |
通信販売に関する特約 | 他車運転特約 | 原付特約 | 運転者限定特約(本人型) | 契約自動車の入替補償特約 |
被害者救済費用等補償特約 | 被害者救済費用特約 | クレジットカードによる保険料支払いに関する特約(登録方式) | ファミリーバイク特約 | 継続うっかり特約 |
ファミリーバイク特約(人身傷害なし) | 対物超過修理費用補償特約 | 自動継続に関する特約 | 他車運転危険補償特約 | ロードアシスタンス特約 |
他の自動車運転危険補償特約 | 車両全損時臨時費用保険金 | 車両全損時臨時費用 | 被害者救済費用補償特約 | 人身車外補償特約 |
対物全損時修理差額費用補償特約 | ファミリーバイク特約(人身) | |||
運転者限定特約(本人補償型) | ||||
被害者救済費用特約 | ||||
ロードサービス | ロードサービス | - | ロードサイドサービス | ●ロードアシスタンス |
指定修理工場ネットワーク | レッカーサービス | 応急処置・運搬費用 | ||
宿泊費用サービス | ガス欠時の給油サービス | |||
帰宅費用サービス | 法律・健康相談サービス | |||
修理後車両搬送・引取り費用サービス | 宿泊費用 | |||
メッセージサービス | 移動費用 | |||
1事故1担当制 |
これは各保険会社の付帯サービスをまとめたものです。
確かにSZ社はS社に比べて保険料が高いですが、保険料以外のロードサービスや特約でSZ社は他の4社に比べて手厚いサービスが付帯しています。
また、無保険車から受けた事故に対する補償は、5社の中で唯一無制限補償でした。
多少保険料が高くなってもいざという時に、手厚い補償を受けたい人にとってはSZ社が最適の保険会社となります。
一方、この手厚いサービスが付いているからこそ保険料が高いともいえるわけで、余計な付帯サービスが不要な人にとってはサービスが付いていなくて保険料の安いS社が最適、と言えるわけです。
このように、「保険料が安い=保険会社として悪い」わけではないのです。
大事なのは自分にとって必要なサービスがきちんとついていて、かつ、不必要なサービスが付帯していない保険料の安い自動車保険会社を選ぶことです。
このように、自動車保険は保険料もサービスも対応も違います。
保険料だけではなく、会社独自のサービスなども考慮して、自分に一番合った自動車保険に加入するべきなんです。
その「自分にとって最適な」自動車保険を探すためにそれぞれの会社のサービスや特徴を「比較」することが大事になってくるのです。
ソニー損保の特徴
ソニー損保は国内自動車保険売上No1、圧倒的なシェアを誇る自動車保険会社です。
抜群の知名度、大手ならではの安い保険料と手厚いサービスで、加入者も順調に増えています。
国内企業なので安心感もありますね。
ソニー損保の特徴ですが、以下の通りです。
・事故の際の対応がスピーディかつ丁寧
・全国約9000拠点のロードサービス・150kmまでのけん引無料
・走る分だけ保険料を払う仕組みで無駄が無い
さすがは国内最大手。
保険料は低めですが、補償内容はしっかりとしていますし、ロードサービスも手厚いです。
また、走る距離で保険料が変わる点も無駄が無いシステムです。
例えば休日しか乗らない人が毎日通勤で乗る人と同じ保険料だと不公平ですし、納得がいきませんよね。
たまにしか乗らないような方も納得できる料金設定になっています。
ソニー損保は何かに特化したメリットがあるというよりは、全体的なレベルが高い保険会社です。
そんなソニー損保
口コミを見てみると特に、事故対応に定評がありますね。
事故の際、すぐにオペレーターに連絡がつく、またどうしたらいいかを適切に指示してくれる、といった「事故の際の対応」を評価している人が多いです。
デメリットらしいデメリットもなく、どんな人にもおすすめできる自動車保険会社です。
アクサダイレクトの特徴
アクサダイレクトは2017年保険売上高、国内2位の自動車保険会社です。
1位のソニー損保には及ばないものの、国内最大手の一つです。
アクサはフランスの外資系企業です。
世界中に顧客を持っており、信頼できる保険会社と言って間違いありません。
アクサダイレクトの特徴ですが、以下の通りです。
・チームアクサによる事故対応力
・ロードサービスも充実
・ライフスタイルに合わせた保険料設定
ほぼソニー損保と同じ内容ですね。
事故対応、ロードサービス、ライフスタイルによる保険料設定。
言い方が違うだけで言っていることはほぼ同じです。
表面上の情報だけでは特にソニー損保と差があるようには見えません。
これでは確かに迷ってしまいますね…
2社徹底比較!料金とサービスの違い
公式の情報からでは全く違いが見えてこなかったので、この2社を細かく比較していきましょう。
保険料
まず、ほとんどの方が重要視する保険料からです。
同じようなサービスならこの保険料で判断するしかないですよね。
ただ、保険料はその方の状況や車種によって変動するので一概にどちらが安くなるとは言えません。
そのため、参考として様々な状況で見積もりを取ってみました。
アクサダイレクト | ソニー損保 | |
7等級 | 61000円 | 63000円 |
11等級 | 41000円 | 38000円 |
13等級 | 40000円 | 36000円 |
20等級 | 32000円 | 30000円 |
対人対物無制限、車種はすべて同じで等級のみ変えて見積もりを取りました。
その結果、ざっくりとした数字ですが、アクサダイレクトとソニー損保では上記のような価格になりました。
免許取り立ての7等級のみアクサのほうが安くなりましたが、ほとんどの等級でソニー損保が安くなりました。
とはいえ、圧倒的に安くなるわけではなく、その差は微々たるものです。
先ほども解説しましたが、加入する条件や運転手、車種によって保険料は全く異なってきますので、この結果もたまたまソニーが安くなる条件だっただけかもしれません。
どちらにしても
「ソニー損保のほうが安い」
と決めつけられるほどの結果にはなりませんでした。
事故対応
次に事故対応です。
調査・コンサルティング専門機関「J.Dパワー」による「事故対応顧客満足度調査」による結果です。
アクサダイレクト | ソニー損保 | |
ポイント | 660ポイント | 736ポイント |
JDパワーによると事故対応顧客満足度調査に関してはソニー損保の圧勝です。
736ポイントというのは日本の自動車保険会社の中ではダントツの1位です。
この数字から見ると、ソニー損保の事故対応評価は非常に高い物であることがわかります。
一方アクサダイレクトの660ポイントというのは、国内の保険会社の中でも若干低い数字です。
平均レベルよりほんのわずかに下の水準です。
もちろん事故の際に対応が適当だとか、不安を覚えるような数値ではありません。
ただ、100%満足した人はあまり多くない、という結果です。
万が一の事故の際の対応はソニー損保のほうが良いようです。
補償内容
保険料同様重要な保険の補償内容もこの2社ではかなり近い内容となっています。
もちろん組み合わせ次第で変わりますが、どちらの保険会社を選んでも同じような組み合わせが可能です。
対人や対物、搭乗者はもちろん、特約も特に大きな違いはありません。
ロードサービス
自動車保険に加入するとほとんどの会社で、ロードサービスが付いてきます。
これはいわゆるJAFのサービスのようなもので事故ではなく、ガス欠やパンク、故障などのトラブルに対応するサービスです。
利用しても等級が上がる(保険料が上がる)ことはないので、困ったときはどんどん活用しましょう。
(ただし会社によって年間に使用できる回数に制限があります)
このロードサービスも保険を選ぶうえでの重要ポイントです。
サービスなので、手厚ければ手厚いほどいいでしょう。
ただし不必要なロードサービスのせいで保険料が上がってしまっては元も子もありません。
あくまで保険料が安い保険会社の中から、ロードサービスの手厚い保険会社を選ぶというのが理想です。
今回ソニー損保とアクサダイレクトでは保険料の差がほとんどありませんでした。
ということはロードサービスが手厚い方がいい、という考え方もありますね。
アクサダイレクト | ソニー損保 | |
ロードサービス | ○ | ○ |
レッカー無料けん引 | ○ | ○ |
落輪引き上げ | ○ | ○ |
バッテリー上がり | ○ | ○ |
スタック | ○ | ○ |
ガス欠 | ○ | ○ |
エンジンオイル補充 | ○ | |
インロック(鍵とじ込み) | ○ | ○ |
スペアタイヤ交換 | ○ | ○ |
自宅玄関鍵開け | ○ | |
修理後搬送サービス | ○ | ○ |
宿泊費用サービス | ○ | ○ |
ペット宿泊サービス | ○ | ○ |
帰宅費用サービス | ○ | ○ |
レンタカーサポート | ○ |
というわけでどんなロードサービスがあるか見てみましたが、ロードサービスに関しても細かい規定は違うものの、内容はほぼ同じです。
項目だけで見ると若干アクサのほうが幅広くカバーしている印象はありますが、自宅の玄関鍵開けやエンジンオイル補充というなかなか利用する機会のなさそうなものです。
ロードサービスも決め手となる程のものはありませんでした。
結局のところどっちがいいの?
こうして比較してみると、さすがは国内1位と2位の自動車保険会社。
保険料、補償内容、ロードサービス、どれをとっても特に大きな差がありません。
どちらもどんな人にもおすすめできる優秀な自動車保険会社です。
それくらい本当にわずかな差です。
ただ、それでもどちらかを選ぶのであれば、以下のような選び方があると思います。
ソニー損保がおすすめな人
・万が一の事故の際、保険会社に安心して対応を任せたい方
アクサダイレクトがおすすめな人
・免許取り立てで等級が低く、1円でも安く保険料を抑えたい方
個人的な主観にはなりますが、保険料ではほとんど差はなく、サービスの違いもわずかなものだったため、唯一ソニー損保がアクサダイレクトに差をつけた「事故対応力」で選ぶのが良いでしょう。
保険は万が一に備えて入るものですから、事故の際安心できるというのは非常に大きなポイントです。
今回、ソニー損保とアクサダイレクトを比較してみましたが、結果はほぼ同じ、という結論になりました。
ただ、自動車保険会社はこの2社以外にも国内に数十社あります。
その中には規模は小さくても、契約者の状況によっては保険料を安くできる会社もあるかもしれません。
また、そのほかの付帯サービスや特約で、あなたにピッタリの保険会社もあるかもしれません。
たった2つだけを比較しても本当にお得な自動車保険は見つかりません。
できれば1社でも多くの保険会社から見積もりを取ったほうがいいでしょう。
比較というのは多くの会社から取ることで初めて意味があります。
できれば国内の自動車保険会社すべてから見積もりを取ることをお勧めします。
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最後に
今回、アクサダイレクトとソニー損保を比較しましたが、2社だけではそこまで差が出ませんでした。
ですが、国内にはこの2社以外にも様々な保険会社が存在します。
条件によってはこの2社よりも保険料が安くなる会社もきっと見つかるはずです。
今後数年、数十年とお世話になる可能性のある保険会社です。
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