自動車保険の中断と再開手続きってどうしたらいい?手順を一から解説

 

海外転勤や入院、車が必要ない地域への引越しなど、さまざまな理由で一時的に車に乗らなくなることがあります。
そうした場合には、自動車保険の加入を中断することになります。

自動車保険を中断する際に気をつけたいのが、保険の「等級」の扱いです。
等級は運転者の安全運転度を示す指標であり、等級が高ければ保険料が割引されます。

自動車保険を中断すると、何も手続きしなければ等級はリセットされてしまいます。
しかし、「中断証明書」を保険会社に発行してもらえば、自動車保険に再加入する際に中断前の等級を新しい保険に引き継ぐことができます。
等級が高い自動車保険を中断する際には、中断証明書を取得しておくことが大切です。

ただし、中断証明書の発行や中断証明書を使った等級の引継ぎには、満たすべきいくつかの条件があります。

今回は、自動車保険の中断と再開手続きについて詳しく解説します。
具体的な手続きの手順についてもご紹介しますので、是非参考にしてみてください。

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中断証明書を利用すれば高い等級を引き継げる

まずは、中断証明書のメリットや使用条件について確認しておきましょう。
中断証明書は、車を長期間運転しなくなる人が自動車保険の等級を一定期間維持できる書類です。

等級は、保険料を決める重要な基準のひとつです。
等級が高ければ保険料が安くなり、等級が低ければ保険料が割高になります。
自動車保険を中断すると、基本的に等級はリセットされてしまいます。
しかし、中断証明書を取得しておけば、中断前の高い等級を新しい契約に引き継ぐことができます。

例えば、20等級の人は、基準となる保険料から「63%」もの保険料の割引を受けることができます。
それに対して新規契約の6等級の場合は、「19%」の割引率にとどまります。
基準となる保険料が100,000円の場合、中断証明書を取得して20等級を引き継げば、保険料は「37,000円」です。
それに対して、中断証明書を利用せずに等級がリセットされた場合は、保険料が「81,000円」になります。

このケースでは、中断証明書の有無で保険料に倍以上の差があります。
保険料をなるべく低く抑えるために、等級の高い自動車保険を中断する場合は必ず中断証明書を取得しておくようにしましょう。

中断証明書の発行条件

中断証明書は等級の引継ぎに重要ですが、発行にはいくつかの条件があります。
中断証明書の一般的な発行条件は、以下の通りです。

・中断証明書の発行条件

発行条件
中断証明書の申込期限旧保険契約の中断日(満期日または解約日)から13ヶ月以内の発行依頼であること(保険会社によって期限は異なる)
旧契約の等級中断後の新契約が7等級以上になること
(1-6等級の場合は中断証明書の発行対象外)
(7等級以上でも事故などで次の契約の等級が6等級以下になる場合は発行不可)
中断事由保険期間中に以下のいずれかの事由が発生すること
(海外渡航の場合は以下の事由がなくとも発行可能)
・車を廃車または他者に譲渡する
・車が車検切れになる
・契約車両が車両入替手続きによって他の保険契約の対象になる
・車が盗難される
・災害によって車が滅失する
海外渡航の場合契約の中断日から6ヶ月以内に記名被保険者(主な車の運転者)が出国予定であること

注意が必要なのは、海外渡航の場合を除いて、車の廃車や譲渡などが中断証明書の発行条件であることです。
また、そうした廃車や譲渡などは保険期間中に行われなければなりません。

例えば、長期の入院などで保険契約を中断したい場合、車を所持したまま中断証明書を取得することはできません。

車を処分したくない場合は、中断証明書を取得せずに保険を解約し、等級をリセットするのも選択肢のひとつです。
また、車に乗らない期間が比較的短い場合は、中断せずに保険料を払い続けたほうがトータルの費用が安く済むこともあります。

なお、海外渡航が理由の場合は、廃車などを行わなくても中断証明書の取得や利用ができます。

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中断証明書を使って等級を引き継ぐ条件

中断証明書を使って等級を新契約に引き継ぐ場合にも、いくつかの条件があります。

・中断証明書を使って等級を引き継ぐ条件

有効期限新契約の保険始期日が中断証明書の有効期限内であること(旧保険の中断日から10年間の保険会社が多い)
契約車両の取得日新契約の契約車両が、新契約の保険始期日の過去1年以内に取得・借入したものであること(海外渡航の場合を除く)
契約車両の車種旧契約の車と新契約の車が同一の用途車種であること
(以下のいずれかであれば同一とみなされる)
・自家用普通乗用車
・自家用小型自動車
・自家用軽四輪自動車
・自家用小型貨物車
・自家用軽四輪貨物車
・自家用普通貨物車(最大積載量2トン以下)
・特殊用途自動車(キャンピング車)
契約者の名義新契約の記名被保険者(主な運転者)および車両所有者が、原則として旧契約とそれぞれ同一であること
(ただし、同居の親族や配偶者は同一とみなされる)
証明書原本の提出旧契約の中断証明書の「原本」を保険会社に提出すること
(中断証明書の重複使用を避けるため)
海外渡航の場合帰国日の翌日から1年以内に新しい自動車保険の契約を締結すること(保険会社によって条件は異なる)

海外渡航が理由で中断証明書を取得した場合は、「帰国から1年以内」という制限がある点に注意しましょう。
なお、保険会社によってはこの条件が適用されない場合もあります。

「帰国から1年以内」という条件をつけたくない場合は、海外渡航が理由の中断証明書ではなく、廃車や譲渡による中断証明書を取得しておくのもひとつの手です。
ただし、その場合は車を処分する必要があります。

中断証明書は家族の保険にも使用できる

中断証明書の利用条件に、「中断前後で車の所有者・記名被保険者が旧契約とそれぞれ同一であること」という条件があります。
ただし、記名被保険者の配偶者や同居家族であれば、旧契約から変更になっても同一とみなされます。
そのため、中断証明書を家族の自動車保険に使用することも可能です。

例えば、親が車に乗らなくなった際に取得した中断証明書を使用して、同居している子供に高い等級を引き継ぐことができます。

家族が車を手放し、自動車保険を解約する場合などは、その人が以後運転する予定がなくとも中断証明書を取得しておくことをおすすめします。
中断証明書を取得しておけば、同居家族が自動車保険に加入する際にそれを使用して保険料を抑えることができます。

等級が低い場合は解約になる

新規契約が6等級以下になる場合は、中断証明書の発行対象外です。
中断証明書は高い等級を引き継ぐためのものであり、新規契約の6等級以下になるケースでは、中断証明書を取得する意味がありません。
そうした場合は、中断ではなく単なる保険の解約手続きを行います。

なお、等級が5等級未満の低い等級の場合は、自動車保険を中断しても短期間では等級がリセットされません。
5等級未満の場合は、等級のリセットに13ヶ月かかります。

自動車保険の中断手続きの流れ

実際に自動車保険の中断手続きを行う流れをご紹介します。

手順その1:中断証明書の発行に必要な書類を準備する

中断証明書を発行してもらうには、中断証明書の発行条件を満たしていることを確認できる書類の提出が必要です。
必要書類は、以下の通りです。

廃車・譲渡などの場合・登録事項等証明書(乗用車の場合)
・検査記録事項等証明書(軽自動車の場合)
・譲渡後の自動車検査証(車を譲渡した場合)
などの公的機関が発行した書類
車検切れの場合自動車検査証・登録事項等証明書などの公的書類
盗難の場合盗難届出証明書などの公的書類
車両入替の場合契約内容変更通知書・異動承認書などの保険会社が発行した書類
海外渡航の場合特になし
(ただし、中断証明書使用時に海外渡航があったことをパスポートなどで証明する必要がある)

手順その2:保険会社に連絡して手続きを行う

必要書類を準備したら、保険会社に連絡して中断証明書の発行手続きを行いましょう。
既に契約が終了している場合は中断証明書の発行依頼のみですが、現在加入中の保険の場合は解約手続きもあわせて行うことになります。

保険会社によっては、ネットの契約者専用ページから手続きを行える場合があります。
その場合は、必要書類を送付するための封筒が後日送られてくるので、それに書類を同封して送り返します。
ネットで手続きをしない場合は、保険会社から「中断証明書発行依頼書」が送付されます。
それに必要事項を記入した後、必要書類を添付して送り返します。

また、契約途中の保険を解約する場合は、払戻保険料が発生する場合があります。
保険料の返還を受けるために、銀行口座の情報をあらかじめ準備しておきましょう。

なお、中断証明書の発行には、手数料などの費用はかかりません。

手順その3:中断証明書を受け取る

手続き完了後、1週間から10日程度で保険会社から中断証明書が送られてきます。
保険の再開には中断証明書の原本が必要になるため、紛失しないよう保管しておきましょう。

なお、中断証明書を紛失した場合は、再発行してもらうことが可能です。
万が一紛失してしまった場合は、中断証明書を発行した保険会社に連絡しましょう。

中断証明書を使って保険に再加入する際の手続きの流れは?

続いて、中断証明書を利用して自動車保険に再加入する際の手続きの流れをご紹介します。

手順その1:保険会社の見積もりを比較して保険会社を選ぶ

中断証明書は、発行した会社以外の保険会社との契約にも使用できます。

自動車保険料やサービスは、保険会社によって大きく異なります。
そのため、新規契約時と同じく、中断証明書を使って保険に再加入する場合でも保険会社をよく吟味することが大切です。
保険会社を比較する際には、後述する一括見積もりサービスを利用すると、見積もりをとる手間が省けて非常に便利です。

手順その2:保険契約の必要書類を準備する

契約したい保険会社が決まったら、保険契約に必要な書類を手元に準備します。
必要書類は以下の通りです。

・中断証明書の原本
・契約車両の車検証のコピー
・免許証のコピー

このほか、海外渡航が理由で中断証明書を取得した場合は、海外渡航の事実や帰国後1年以内の契約であることを証明するために、パスポートの写しなどが必要です。

手順その3:保険会社に連絡して手続きを行う

書類を整えたら、保険会社に連絡して契約手続きを行います。

廃車・車の譲渡・車検切れなどが理由の中断の場合、保険会社によってはインターネットでの加入手続きが行えるところもあります。
その場合は、インターネット割引などの割引サービスが利用できます。
それに対して海外渡航による中断の場合は、ネットでの手続きができないケースが多いです。
手続方法は保険会社によって異なるため、事前にその保険会社の手続き方法を確認しておきましょう。

また、中断証明書を使用した保険契約の際には、中断証明書を保険会社に提出する必要があります。
そのため、郵送で手続きを行う場合は、書類のやり取りに時間がかかります。
中断証明書を使った保険契約を行う際には、契約に時間がかかる場合があることを頭に入れて、余裕のあるスケジュールで申し込むようにしましょう。

再加入する保険会社を効率的に選ぶには?

中断証明書は、発行した保険会社以外との契約でも使用できます。
保険料をなるべく安く抑えるためにも、保険に再加入する際には保険会社をよく吟味することが大切です。

保険会社を比較する際には、ネットで利用できる「自動車保険の一括見積もりサービスを利用するのがおすすめです。
一括見積もりサービスは、1回の情報入力で多くの保険会社の見積もりを確認できるサービスです。

自動車保険料は、車種・等級・免許証の色・運転者の年齢などのさまざまな要因によって左右されます。
そのため、見積もりをとる際には多くの情報を入力する必要があります。
一括見積もりサービスを利用すれば、1回の情報入力で多数の保険会社の見積もりを確認できるため、保険会社選びの際の手間と時間を大きく省くことができます。

一括見積もりサービスは無料で利用できるため、保険会社選びの際には積極的に利用したいサービスです。

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まとめ

廃車や転勤などで自動車保険を一時的に中断する場合は、保険会社に連絡して中断証明書を発行してもらいましょう。
中断証明書があれば、旧保険の等級を中断後の新しい保険に引き継ぐことができます。
高い等級を維持して保険料をなるべく安く抑えるために、中断証明書を忘れずに取得しておくことをおすすめします。

中断証明書の発行や中断証明書を使っての保険の再加入には、いくつかの条件があります。
中断証明書を取得・利用する際には、この記事でご紹介した有効期限などの利用条件をよくチェックして、等級がリセットされないよう注意しましょう。

中断証明書は発行した保険会社以外でも使用できます。
そのため、自動車保険に再加入する際には、新規契約する場合と同じく加入する保険会社をしっかりと吟味することが大切です。
保険会社を選ぶ際には、一括見積もりサービスを利用すると、見積もりをとる手間を大きく省くことができます。

中断証明書を使った再加入を予定している人は、一括見積もりサービスを利用して、いちど保険料の見積もりを確認してみることをおすすめします。

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私は自動車保険が高くて負担だったので見直しをしました。

自動車保険の一括見積もりで見積もりをしたら、保険料が94500円から63000円にすることができました。

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